浦沢直樹のアニメ作品『マスターキートン』第2話 小さな巨人

今回は『YAWARA!』や『20世紀少年』で知られている浦沢直樹さんのアニメ作品、『マスターキートン』の第2話、「小さな巨人」についての紹介します!

 

この記事を読むと

 

😄マスターキートンどんな作品かわかる!

😄原作しか知らない人もアニメの魅力が伝わる!

😄知ってる人もまた見たい!と思える!

 

それではさっそく、詳しく見ていきましょう!

 

【作品紹介】

タイトル: MASTERキートン

作者: 作画浦沢直樹脚本勝鹿北星長崎尚志

連載期間: 1988年~1994年

掲載誌: ビッグコミックオリジナル小学館

単行本: 全18巻

アニメ:

・放送期間: 1998年

・放送話数: 全24話(日本テレビ系列)

追加エピソード: 新たに15話が制作され、全39話

 

【登場人物紹介】

★平賀=キートン=太一(CV:井上倫宏

イギリスと日本のハーフで、父は日本人、母はイギリス人。

現在は胡桃大学で非常勤講師として考古学を教える傍ら、イギリスの保険組合『ロイズ』の保険調査員としても活動している。

★スチュアート・ピトック(CV:家長家正)
賞金稼ぎチームのリーダー。冷静沈着な男でポインターという猟犬を飼っている。

今回のターゲット(賞金首)についてキートンと対立する。

 

★ウォルター(CV:福田信昭

賞金稼ぎチームの一員。大柄な男。

 

【今回の舞台】

西ドイツのデュッセルドルフ
この時代(1980年代)は第二次世界大戦の敗戦による影響でドイツはベルリンの壁で東西に分断されていました。

もちろん、今は統一されていますね。





【あらすじ】

 

★バウンティ・ハンター

市場でローザ・レーネら、テロリストを尾行するもの達。彼らはピトック率いる賞金稼ぎチームだった。
順調に尾行を行なっていたが、ローザの近くに不審な動きをしている人物がいた。このままでは尾行がバレると判断したピトックは尾行中止を命じ不審な人物、キートンをお茶に招待することにした。

 

★交渉

ピトックのアジトでキートンは尾行していた目的を語る。レーネ財閥系の保険会社、つまりローザの家族からキートンへ依頼があった。内容は「ローザはテロ活動に疲れてしまい、自首したがっている。助けてほしい」というものだった。

だが、ピトックは「ローザに自首されてしまうと賞金が減ってしまう、手を引いてほしい」と願う。一方で「自首した方が罪が軽くなる」というキートンの主張とぶつかる形となり、話し合いは物別れに終わった。

 

キートンとピトック、2度目の邂逅

テロリスト達のアジト周辺を、監視を続けるピトックたち。そんな中、アジト付近にまたしてもキートンが現れる。

ピトックは2度とアジトに近づかないように警告するがキートンも切羽詰まっていた。

というのもローザが自首しようとしているのが仲間のテロリスト達にバレて処刑されそうになっているからだ。事態は一刻も争う。

結局、話し合いはまたも物別れに終わった。去り際にキートン「監視しているチームメンバーのウォルターの監視位置が穴で、このままではウォルターが危ない」と助言するが、ピトックはアマチュアの戯言だと聞き入れなかった。

 

★捕まるウォルター

そんな中、ウォルターがテロリストに捕まってしまう。彼らの要求は「警察に通報しないこと」。そうすれば人質の無事は保証するという。

だがそんな話を誰が信じようか。ピトック達は自分達でウォルターを救出することにした。

だが、ピトックはひとつの懸念を抱いていた。

「我々は対テロ工作に関してはアマチュアなんだよなあ」

 

★救出作戦への参加を希望するキートン

救出作戦のために予行練習を行なっていたピトック達の前に再びキートンが現れた。キートンは「捕まってるローザを助けたいので自分も作戦に参加させて欲しい」と願ってきた。

部下達はキートンを追い返そうとするが、ピトックは人数が多い方が良いからとキートンの願いを聞き入れた。だがピトックはキートンに対して「これだけは必ず約束してくれ」、と言った。

内容は『絶対に命令は守ること』だった。

 

★リトル・ビッグマン

ピトックは自身の苦い過去を語り始める。

ピトックはかつて「小さな巨人」と呼ばれた優秀な刑事だった。

だか、ある現場で麻薬密売人を捕まえようとした時にチームメンバーの新米刑事が命令を無視し暴走してしまった。

結果、麻薬密売人は取り逃し、刑事2人、民間人1人が犠牲となってしまった。

その事件をきっかけにピトックは刑事を辞めることになった。

それ以来、ピトックはアマチュアとは組まないと固く誓ったのだった。

 

★救出作戦に向けて

ピトックはキートンに作戦内容を伝える。アジトは2階建てで、人質(ウォルターとローザ)は2階に囚われていた。テロリストたちが1階で朝食を食べるタイミングで突入することになった。

まず、ピトック達が1階を急襲。1階テロリスト達を引き付けている間にキートンが2階の人質を救出するといった内容だった。

「ピトック達が先に突入、その後にキートンが突入」

キートンは作戦内容を念入りに確認して、去っていった。

 

★作戦決行!しかし・・・

作戦当日、位置についたピトック達とキートン。作戦開始時刻になった時、思いがけないことが起こる。

なんと、1階の急襲の前にキートンが先に2階に突入してしまったのだ。

命令無視…

だが、時すでに遅し。人質の安否を心配したピトック達はキートンより遅れて1階に突入した。

 

キートンの正体

病院でウォルターを見舞うピトック達。救出作戦は成功しており、テロリスト達は一網打尽、人質も無事だった。

失敗に思われた作戦がなぜ成功したのか。実はピトック達の1階を先に襲撃する作戦は間違いだった。キートンが先に2階を襲撃することによりテロリストを挟撃する形となった。その結果、テロリストを一網打尽にできたのだった。

つまりキートンの行動の方が正しかったのだ。

「あの男、何者なんですか?」疑問を口にするウォルターにキートンの素性を調べていたピトックが答える。

キートンはかつてSAS(英国特殊空挺部隊)のエリートだった。

ピトックはつぶやく。

キートンはプロで、我々はとんだアマチュアだったというわけさ」

 

【アニメと原作の違い】

最大の違いはエピローグの部分。

原作では病院に訪れたピトック達はウォルターをただ見舞っただけだが、アニメでは病院でピトック達はキートンと会うことになる。

そこでキートンはテロリストを一網打尽にしたピトック達に対してねぎらいの言葉をかけている。

もうひとつは病院の入り口前でキートンが松葉杖の太った女性を助けるシーン。悪戦苦闘しながら助けている姿はどこか親しみやすさを感じる。

原作よりもキートンの人の良さと器のデカさがより強調されている。

 

【私なりの感想】

★プロとアマチュアの構図

今回、賞金稼ぎピトックは一見プロのように描かれていますがアマチュアだと見下していたキートンさんが実はプロだった、という構図が素晴らしくて、見ていて爽快でスカッとしましたね!

 

★苦労したキートンさん

今回の話のキモである救出作戦、ピトック達は間違った作戦を立てていた。それに対してキートンさんは特に間違いを指摘しなかった。

「いや、事前に言ってくれよ!」と思うかもしれないが、言ったところでピトックはアマチュアの戯言だと信じなかっただろう。

キートンさんもさりげなく、監視位置の穴やドアの壊し方、果てはテロリストの装備まで教えたのにあまり信頼は得られなかった模様。(ただ。その甲斐あってか作戦には参加できた)

その結果があの命令無視の突撃だ。そうせざるを得なかったのだ。苦労したね、キートンさん。

 

【私なりの学び】

★賞金稼ぎという仕事に必要なのは最低7人の人材と3台の車

これは原作でのみ、キートンさんが披露した知識。

賞金稼ぎはイメージでは1人でターゲットを始末するみたいなイメージがあったが現実ではチーム戦だということが知れて新鮮だった。

私も賞金稼ぎをやる時は仲間を集めることにしよう!(え?)

 

★尾行されたらエスタレーターを一度登ってすぐにまた降りる。

これはなるほど!と思った。確かにエスカレーターを登ってすぐまた降りるなんて普通はあり得ない。ついてきた奴は間違いなく尾行者だということがわかる!

私もエスカレーターを使う時はこのテクニックを使ってみようと思う。(逆に私自身が変な奴に見られるかも…)

 

【最後に】

いかがでしたか?まだ見てない方もすでに見た方も、よかったら実際に見て感想を教えてくださいね!

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最後まで読んでいただきありがとうございました!